伸ばしていたヒゲを剃る時が…。結構「しぶい!」と好評で、ハンチングをかぶると「かなりオシャレ」に見えて「ピエール」と呼ぶ人さえあった。
仕事の為にはもちろん剃るつもりだったから寂しくはないが、せっかくのヒゲだ、役に利用できないいもんかと考えた。…チョビ鬚が浮かんだ。
天童よしみサンの今回の芝居の時代は昭和初期、現代はチョビ鬚のおじさんなど皆無に等しいが、昭和初期ならピッタリ!「よっしゃー」と剃刀でジョリ…。
その日から私のあだ名は「ピエール」から「チョビー」になった。
しかし、そんな情けない呼ばれ方をされてクヨクヨしていたら喜劇役者は出来ない!
そして、公演の初日を迎えてからは、園遊会に行く場面の衣装を着た「チョビー」は「チャップリン」と呼ばれている。
お客様にも大ウケで、ますますヒゲが愛おしくなっている寛太郎でした。
チョビーとチャップリン